ウィズコロナ時代のインバウンド対策~外国人観光客が喜ぶ宿泊施設でのおもてなし。4つのポイント~
【飲食店・宿泊施設・小売店向け】インバウンド対応研修
こんにちは。インバウンドコーチインストラクター®の水上眞知子です。
ここのところ、都内を始め日本の新規感染者数は落ち着きを見せており、今後来ると言われている第6波には予断を許せないものの、何とかこのまま良い方向に推移し続けてほしいと願わずにはいられません。
前のブログからあっという間に1ヶ月が経ってしまいましたが、私は、コロナ感染症対策の緊急事態宣言が明けた10月以降、びっくりするほど対面のワークショップや研修、また来年の打ち合わせが増え、忙しくも嬉しい日々を過ごしていました。
店舗や宿泊施設の皆さまの「10月に入ってお客様がぐっと増えた」「アルコール類の提供ができるようになって売上が戻ってきた」「来年の予約がどんどん入っている」という声を聞くと本当に嬉しく、これまで共に頑張ってきて本当に良かったという気がしています。
さて、今日のインバウンドコラムです。
海外から日本にやってきた人が、感動することの一つに日本人の「おもてなしの心」が挙げられます。
特に旅館などでは、日本ならではのホスピタリティが期待されています。今回のコラムでは、外国人観光客から喜ばれるおもてなしのポイントについてご紹介したいと思います。
家や旅館に上がるときに靴を脱ぐ習慣を伝える
世界を見渡してみると、屋内で靴を脱ぐ習慣のある国はそう多くありません。
そのため、旅館などでの建物に入る前には靴を脱ぐことを説明するようにしましょう。
ちょっとしたことですが、わからずに土足で入ると本人が恥ずかしい思いをするばかりか、ほかのお客さまの気分も害してしまう可能性があります。さりげなく案内できるとスマートでいいですね。英語で接客する際には、次のように伝えてみてください。
「靴を脱いでください」
Please take off your shoes.
看板や張り紙などで「土足厳禁」と伝えたい場合は「Shoes strictly prohibited」と書くとよいと思います。文言と併せて、ピクトグラムなどのイラストを用いると視覚的にもわかりやすく、多くの人に理解してもらうことができるので効果的です。
お風呂(温泉・大浴場・サウナ)のマナーについて伝える
公共の場において、裸で入浴する習慣がない国もあるため、水着を着用してお風呂に入ってしまうケースがあるようです。
そのほか、大浴場のお湯を抜いてしまったり、お風呂の湯船の中で体を洗ったりといったトラブルも報告されています。
大浴場や温泉などの公共浴場は、外国からのお客さまと日本のお客さまが接することが多いので特に注意が必要です。
まずは、チェックイン時などに入浴の方法について丁寧に説明しましょう。旅館によっては、脱衣所などに、水着着用やお風呂で身体を洗うことが禁止されている旨を掲示している施設もあります。言葉で説明することに加えて、客室に施設利用について英語の説明書を置くほか、脱衣書などにも注意書きを張っておくとよいでしょう。
日本人ならではの丁寧な接客
日本人のホスピタリティやサービス精神は卓越しており、世界からも注目を集めています。
「効率化」や「機械化」が叫ばれている昨今において、人と人との触れ合いや、真心をこめたおもてなしは、日本人のみならず外国人観光客にも、深い感動と喜びを与えています。
普段通りのおもてなしを忘れずに、外国人だからといって臆することなく、堂々とコミュニケーションをとることを心がけましょう。
英語がそれほど話せなくても、相手を気遣うおもてなしの心はしっかりと伝わります。やさしい笑顔をたたえることも忘れないでくださいね。
多言語表示で各国の旅行者に案内をする
外国人観光客の増加に伴い、各業界ではインバウンド対応が進められていますが、旅館やホテルなどの宿泊施設がすぐにでも取り組みたいこととして、サインや案内の多言語表示が挙げられます。
英語が理解できる外国人は多いため、最低でも英語表記による案内を充実させるようにしましょう。案内が英語で書かれていれば、多くの外国人観光客に理解をしてもらうことができ、施設への信頼感も増します。
日本を訪れる外国人観光客の割合としては、中国人と韓国人が多いため、中国語と韓国語の案内も加えておくとよいでしょう。
スタッフの役割に合わせた研修を行いサービスの向上に努める
先述の通り、英語や中国語、韓国語など多言語による施設案内や表示を充実させることは、外国人観光客から喜ばれるサービスのひとつです。
さらに一歩進んだおもてなしを実現するためには、英語による接客スキルの向上を図る「接客英語研修」の導入です。
ただ、スタッフ全員が、広くあまねく英語を学ぶとなると大変なので、スタッフの持ち場や仕事内容に関連する接客英語を重点的にレクチャーすることで効率的に接遇向上を目指せます。
たとえば旅館やホテルの受付担当者はチェックインやチェックアウト、周辺の観光案内などに関する接客英語を、客室への案内係などは浴場や食事場所など各施設への行き方に関する接客英語を、食事処やレストランの給仕に携わる人は料理やお酒の説明に必要な接客英語から重点的に学びます。
スタッフが接客英語を身につけることは、サービスレベルの向上につながり、リピート顧客や新規顧客の増加にもつながります。
英語でコミュニケーションがとれるようになると、外国人観光客がきても気後れすることなく接客できるようになるといった、マインド面での変化も期待できるでしょう。
近年は多くの企業で自社の課題に合わせて、営業やプレゼンに関する英語力アップの研修を取り入れています。
旅館などの宿泊施設も、自分たちのサービスや理念に合わせた研修を行い、英語によるおもてなしを実現していきましょう。
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