コロナ時代、今できることから始めよう!宿泊施設(ホテル・旅館)インバウンド対策・多言語対応

宿泊・旅行業、飲食、販売などの接客業においても新型コロナウイルスの試練は今も続いています。

日本にインバウンド客が戻るのはいつになるのか、どの国から戻り始めるのか、現時点では予測できないところですが、コロナ禍の今を乗り切るための施策に加えて、回復期以降のインバウンド受け入れ態勢、接客対応に能動的に動いていきたいところです。

インバウンド客が戻ってくるその日は必ずやってきます。

アフターコロナには日本を訪れたいと考える外国人観光客は多く、コロナにより営業に大きな影響を受けたホテルや旅館の方々にとって、コロナをめぐる状況が落ち着き、日本人だけでなく外国人観光客を迎えられるようになれば、大きな巻き返しが期待できるビジネスチャンスと言えます。

では、外国から来た方々に快適な旅の宿を提供するためには、どういった対策を講じればいいでしょうか。

今回のコラムでは、ホテルや旅館を経営している方におすすめのインバウンド対策をご紹介します。


インバウンドが宿泊施設を選ぶポイントとは

まず、外国人観光客が、ホテルや旅館などの宿泊施設を選ぶときのポイントを押さえておきたいと思います。

【交通アクセスの良さ】

一つは交通アクセスです。効率よく観光地を巡りたいといったニーズがあるため、観光地や主要な駅からの利便性が高い宿泊施設を選ぶ傾向があります。

駅から離れている場合は、送迎バスや車で駅まで送り迎えするなどのサービスを提供し、それをきちんとアピールしておきましょう。

【リーズナブルさ】

観光中は何かと費用がかさむことから、リーズナブルな価格設定の宿泊施設も人気があります。その一つに挙げられるのがカプセルホテルです。日本人にとっては予算が限られていて、やむを得ず泊まるホテルのイメージがありますが、外国にはない珍しさと、リーズナブルさから、支持されています。

同じ地域にあるホテルや旅館などの価格帯を調べたうえで、料金やサービスレベルを見直してみるのもよいと思います。


評価の高いホテル・旅館の特徴とは 

続いて、訪日外国人から高い評価を得ているホテル・旅館の特徴について解説したいと思います。

【日本らしい風情が感じられること】

日本ならではの趣きが随所に感じられる旅館は、訪日外国人の方々から支持されています。

日本料理や露天風呂にはじまり、畳の部屋、美しい庭園、旅館の女将によるきめ細やかなおもてなしなどは、日本でしか味わえない独特の風情とサービスです。旅館を経営されている場合は、館内を見直し、日本らしい演出をふんだんに取り入れることをおすすめします。

【クレジットカード払いに対応すること】

観光に来ているため、ある程度のキャッシュを用意していることは想定されますが、海外ではキャッシュレス化が進んでいるため、クレジットカード払いに対応しておくことをおすすめします。

受け付けカウンターなどに、どのクレジットカードに対応しているのか一目でわかるように掲示しておくとよいでしょう。

【Wi-Fiが整備されていること】

宿泊施設で次の日の計画を立てたり、行ってみたい観光地の情報収集をピックアップしたりするため、Wi-Fi環境の整備は必須といってよいでしょう。

海外には街中の至るところでWi-Fi環境が整備されている国もあるため、無料Wi-Fiが使えないとなると、むしろマイナス評価される可能性もありますので注意が必要です。

【各国のカルチャー、宗教を押さえたきめ細やかな対応】

日本を訪れる外国人観光客といっても、その出身国は実にさまざまです。国・地域が違えば文化も宗教も慣習もまったく異なるため、ある程度、どのようなバックグラウンドをもった人たちなのか理解しておくことが大切です。

宗教上食べられないものや、各国で好ましくないハンドサインなどは頭に入れておくとようにしましょう。完璧でなくても、「理解しようとしてくれている」との心遣いが感じられるだけで、外国人の方々から良い印象を持ってもらえます。


選ばれるホテル・旅館になるために行うべきインバウンド対策とは

続いて、外国人観光客から選ばれるためにおすすめの対策についてご紹介します。

【口コミサイトへの登録】

「Tripadvisor(トリップアドバイザー)」などの口コミサイトは、外国人観光客の人たちが宿泊先を選定する際によく利用しています。

登録は無料なので、活用しましょう。良質な口コミが集まることなどにより「Tripadvisor」上で表彰されたり、そのほかの旅行サイトで取り上げられたりする可能性もあります。また、旅行者からの予約を受け付けるプラットフォームの役割も果たしてくれる点でも、大変おすすめです。

【多言語対応を推進する】

もう一つ、行った方がよい取り組みとして挙げられるのが、多言語対応の推進です。外国人観光客が旅館やホテルの売上を左右するといわれている昨今、彼らのユーザビリティを追求するのは当然の流れともいえます。

普段、日本人のお客さまと接している中で大切にしているおもてなしの心に加え、多言語表示が加わることで、サービスをさらに深く感じてもらうことができるでしょう。


インバウンド対策として行うべき多言語対応方法

ここから、具体的にどのような多言語対応を推進するべきなのか、ご紹介したいと思います。

【案内板・説明書の多言語表示】

まず、「案内板・説明書の多言語表示」です。コロナ対策はもちろんのこと、お風呂場、食事をする場所、お手洗いなどのサインはもとより、館内の利用にあたっての説明書やお食事メニュー、チェックインの受付フォームに至るまで、対処するべき箇所は多岐にわたります。

しかし、各場所で多言語表示をきっちり行っておくことで、外国人観光客が施設などを使用する際の利便性が高まるほか、マナーを守ってもらえることにもつながります。

【接客英語研修によるスタッフ教育】

多言語表示に続いておすすめしたいのが、スタッフ教育です。海外の多くの国では、ホテルなどの宿泊施設でほとんど英語が通じます。

そのため、英語で案内ができるように英語の接客研修を取り入れていきましょう。必ずしも、流ちょうな英語が話せる必要はありませんが、必要最低限のコミュニケーションが英語でできるだけで、その旅館・ホテルの印象はまったく違ったものになります。

アフターコロナ、訪日外国人に滞在を楽しんでもらうためにも、英語での接客向上めざすことをおすすめします。

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