ホテル外国籍社員/外国人材部下指導研修

こんにちは。インバウンドコーチインストラクター・シニアマナーOJTインストラクターの水上眞知子です。

昨日の研修は全国展開ホテルの社員の方に向けた『外国人材部下指導』でした。

日本を訪れるインバウンドゲストが3100万人を超え、街では外国人旅行者を多く見かけますが、同時に増えているのが『日本で働く外国人』の数です。

本年4月には、出入国管理法が改正され、宿泊・建設・農業・介護等…人手不足が深刻な14の業種で新たに「特定技能」として外国人の在留資格が認められるようになり、今後ますます『働く外国人』が増えていくと考えられます。


昨日の受講生は、ホテルで外国籍社員を指導する立場の方々でした。どなたもホテルパーソンとしては経験が豊富で、接遇のプロ。しかし、外国人の部下を指導するということについては難しさを感じて悩み、困っていらっしゃいました。これまで、外国人をお客様としてお迎えすることはあっても、部下として一人前のホテルパーソンに育てるという任務はなかったからです。

『接客業につくなら、これぐらいはできるだろう』『これは常識、知っていて当たり前だろう』『言わなくても報連相はするべきだろう』例えばこのような前提は、外国人材を指導する場合、全ていったん脇に置く必要があります。

そして、指導のポイントは3つ。

《Respect(敬意)》◯◯人、と人種でひとくくりに見るのではなく、『海を越えて日本に来て頑張っている◯◯さん』であることに敬意を払う。異文化に興味を持ち、理解をする努力をする。

《Straight(ストレートに、明確に)》指示や要求、伝えたい事は主語を明確にしストレートに伝える。日本語特有のあいまいな表現やクッション言葉は理解を妨げることも。また、評価基準やここを目指してほしいという成果指標も具体的な言葉で示す。一度では伝わらないこともあるため、何度も繰り返し伝えることをする。

《Reassurance&Professionalism(安心感とプロ意識づけ)》この会社またはチームの一員であるという承認と安心感を与える。例えば、徒弟制度に似たメンター制やバディ制を取り、何でも相談できる一人を決める。短期間での離職を防ぐためにも、外国籍社員のキャリア形成について例示したり、キャリアパスを示してポジティブなビジョンを描かせることをする。

国によっては接客業の職業ピラミッド位置が低い国もあるため、接客業=誰でもできる仕事と考えるスタッフもいる。日本では『おもてなし』の言葉もあるように、接客業はその人の心や気持ちが表れるものであり、誰にでもできる仕事ではない。また、ここまでで良いという限界がないのもおもてなしの世界で、やりがいのある仕事。このようなプロ意識づけを早い段階から行うことで接客姿勢の成長が期待できる。


来月は同じホテルの外国籍社員の方々に向けた研修を行います。

ゆくゆくは、ホテルが外国人・日本人という垣根のない職場環境になることを願っており、そのお手伝いをしたいと考えています。


もうすぐクリスマス、年末ですね🎄✨

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